sketch #001



時間が目の前で溶けてなくなっていくのを、慌てて手で捏ねてもう一度形になるようにと、何かをつくってはやり過ごした1年だったように思う。ただ、「ことば」というものに形を与えるのは以前に増して難しく、文字を綴ることはつい後回しになった。下書きのままの記事を更新しないでいるうちに、新しい年を迎えてしまった。
撮った写真をトレースして絵を描くという遊びも、そんな2021年の時間の産物だ。タブレットのアプリを使って描いた細い細い線が、写真でもなく言葉でもなく、溶けていく時間をディスプレイの上にしばし留めている。
2022年はどんな年になるだろう。


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